- 日替わりコラム
Wed
12/25
2024
昨今、毎年冬季になると鳥インフルエンザの話題が出るようになりました。鳥インフルエンザはウイルスの型にもよりますが、ニワトリを致死させるほど強いものも知られています。
主に北から移動する渡り鳥(水鳥)からの感染の可能性が強いといわれています。しかし、それを鶏舎に運ぶブリッジスピーシーズ(橋渡し種)がわかっていません。農場内を暗視カメラで撮影すると、ネズミ、イタチ、ネコ、タヌキ、スズメ、カラスなどさまざまな動物が映ります。これらの生物が渡り鳥と鶏舎内のニワトリとの双方を移動しているとなると、広範囲の行動圏を持たなければなりません。その候補となる動物はイタチやカラスです。さらにインフルエンザウイルスを体内で増やし、高濃度でウイルスを排出することができる生きものになります。ネズミはインフルエンザに感染してもニワトリへうつす能力は低いといわれていましたが、可能性はあるようです。一方、昆虫説も浮上しています。昆虫の中でも屍体や糞を好んで集まり、冬季に成虫で生活しニワトリが好んで食するクロバエ類が注目されています。
鳥インフルエンザが怖いのは、変異しやすく、変異したものは人への感染があり得るというところです。実際にアジアでは、鳥インフルエンザが人に感染した事例があります。
イカリ消毒株式会社 名誉技術顧問谷川力
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