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Wed

6/18

2025

薬草に親しむ(5)ボタン、シャクヤク

 東京都薬用植物園で栽培しているボタンとシャクヤクを紹介します。
 ボタンは、中国西北部を原産地とするボタン科の落葉性低木です。日本では薬用と園芸用があり、薬用は主に奈良県や長野県で栽培されています。ボタンの花は4月中旬から5月上旬に見られ、見頃はおおむね一週間くらいです。薬用のボタンは赤紫色や淡紅色の一重の花を咲かせます。生薬名はボタンピ(牡丹皮)といい、薬用部位は根皮です。消炎・鎮静・鎮痛・駆瘀血(くおけつ)(血の滞りを改善する)作用があり、漢方処方薬として用いられます。園芸用のボタンはシャクヤクを台木として接ぎ木していますが、薬用は自根で生育させています。当園では、漢方薬原料植物区やふれあいガーデンで見られます。
 シャクヤクの原産地は中国北東部、東シベリア、朝鮮半島です。日本では薬用と園芸用が栽培されています。薬用は主に奈良県、北海道、青森県、岩手県、長野県、新潟県、富山県、和歌山県、高知県、群馬県で栽培されています。シャクヤクもボタン科ですが、こちらは多年草です。シャクヤクの花は5月上旬から6月上旬に見られます。白色から紅色の花で、ボタンの花よりも小さいです。生薬名はシャクヤク(芍薬)で、薬用部位は根です。鎮痛・鎮痙(ちんけい)の漢方処方薬として用いられます。当園では、漢方薬原料植物区で見られます。

東京都薬用植物園 主任研究員中村耕

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