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2025

サボテンが世界の食料増産に貢献

 畜産業は、世界全体の農業産出額の約40%を占めるとても大事な分野です。しかし、世界経済が発展し人口が増えるにつれて、家畜の飼育が増え、それに伴って「飼料」の必要量が急速に増えてきています。
 このような状況のなか、世界の乾燥地域においてサボテンの飼料利用が進められています。すでに多くの国で飼料として採用されており、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ラクダ、ウマなど多くの家畜が好んで食べることがわかっています。
 サボテンは栽培面でもたくさんのメリットがあります。サボテンの栽培には農業機械や資材など必要となる投資が少なく、収量も乾燥地域においては穀物を含む他の作物と比較しても高い値になります。またサボテンは水分を多く含むため、飼料として与えると家畜の飲水量が大きく減少し、水の節約につながります。さらに近年、サボテンを含む飼料が家畜の成長や肉質に与える影響についても、たくさんの研究が行われています。その結果、サボテンは家畜の飲水量を減らすだけではなく、飼料摂取量の増加、家畜体重の増加、乳量の増加など、さまざまな効果をもたらすことが報告されています。地球温暖化や人口増加に対応するための対策が急務となる現在、サボテンが世界の食料生産において果たす役割はますます大きくなると思います。

中部大学 応用生物学部堀部貴紀

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