- 日替わりコラム
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7/30
2025
2024年8月25~30日、世界でもっとも権威ある国際昆虫学会議(International Congress of Entomology, ICE)が京都で開催されました。ICEは4年ごとに開催される大規模な国際会議で、昆虫学者のオリンピックとも呼ばれます。前回は2020年に開催予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で延期され、2022年にフィンランド・ヘルシンキで開催されました。
第27回となる今大会には82の国と地域から4278名が参加し、1752件の口頭発表と1065件のポスター発表が行われるなど、非常に活発な議論が交わされました。当社イカリ消毒も技術研究所木村悟朗所長が「京都・宇治川におけるトビケラ害虫の発生状況と防除技術」というテーマの学術報告を行い、特にライトコントロールに焦点を当てた最新の対策事例を紹介しました。発表では、トビケラの管理には近紫外線スペクトルを制御することが効果的であること、成虫は白色LEDや高演色LED、太陽光LEDにも引き寄せられ、中でも太陽光LEDはより強く引き寄せることが示されました。また筆者も、わが国だけクマネズミがメジャーになった理由、警戒心の強い都会のクマネズミ、クマネズミの殺鼠剤抵抗性、コロナ禍以降のドブネズミ問題など、国内におけるネズミ類防除の現状と課題について連名で報告を行いました。
イカリ消毒株式会社 名誉技術顧問谷川力
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