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2025

衛生視点で感染症・災害時のBCPを考える(17)酷暑期避難所演習の教訓(2)

 前回に引き続き、2024(令和6)年7月に避難所・避難生活学会が実施した酷暑期避難所演習の教訓をみていきましょう。衛生視点での課題や改善策は次のとおりです。
 (1)方位と風の流れ:午後12時に校庭に立った時、心地よい南風を感じました。屋外避難で車中泊やテント泊をする場合、窓やテントの入り口から南風が入りやすいように、駐車位置やテントの設置場所を工夫するとよいでしょう。(2)屋外の入り口近くは要注意:演習時に保健所の環境衛生監視員から「一時的に体育館内の一酸化炭素濃度が高くなりました。入り口近くに簡易シャワーが設置され、熱源の灯油ボイラーを稼働したからです」と注意がありました。燃焼装置や小型発電機は、入り口近くで使用しないことが重要です。(3)水の衛生:調理に使われた教室の水は、消毒用塩素の濃度がゼロでした。夏休み中の学校は、高温と相まって、受水槽内の水の動きがほとんどないためです。調理には、水道直結の水を利用するのが望ましいでしょう。(4)防災テント:演習時には、天井が開き四方を囲むタイプの防災テントが、一部で使われました。テント内は風が通らず、夜間でも温度30℃、湿度70%を下回りませんでした。就寝時も寝苦しく、夏季の防災テントの使用は、熱中症を誘発してしまうかもしれません。

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オフィス環監未来塾 代表中臣昌広

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