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12/15
2025
米国の研究機関クライメート・セントラルは2025年9月、今夏の世界の気温について、地球温暖化がどの程度影響しているかをまとめました。同研究機関は、世界240の国・地域・属領および940都市ごとのデータを記録し、国別・都市別に、気候変動の影響を強く受けた地域をランキングしました。なお、複数の国家で領有権を争う地域は、便宜上「国」の括りで分析したそうです。
それによると、国・地域では、(1)北方領土(クリール諸島)、(2)アンドラ、(3)タジキスタンに続き、4位に日本が入りました。都市別では、(1)ドゥシャンベ(タジキスタン)、(2)ユジノサハリンスク(樺太)、(3)ウラジオストク(ロシア連邦)に続き、4位から7位を札幌、仙台、さいたま、東京が占めるという、ショッキングな結果になりました。気候変動の影響を強く受け、高温日を少なくとも30日以上経験した国は183か国に上り、その大半が極東を含むアジアでした。
気候変動の専門家・東京大学の江守正多教授は、「今夏の場合は特に日本において、高温となる条件が重なった」「高温となった要因の一つは、日本近海の海水温の上昇だ。加えて、ここ3年ほど、太平洋高気圧とチベット高気圧に覆われるという気圧パターンが続いたことも影響した」と述べています。
『オルタナ』前編集長森 摂
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