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2/24
2026
年齢を重ねると、消化機能も徐々に低下していきます。特に胃は、食べたものを最初に本格的に消化する重要な器官ですから、加齢による変化を感じやすい部分といえるでしょう。加齢に伴う衰えを完全に防ぐことはできませんが、近年、年齢とともに胃が衰える原因が明らかになってきました。その代表的なものがピロリ菌です。
高齢になると、胃の粘膜が弱くなり、胃液を作る細胞の数が減ることがあります。この状態を「萎縮性胃炎」と呼びます。以前はこれが加齢のせいだと考えられていました。しかし、最近の研究では、萎縮性胃炎がピロリ菌という細菌による持続的な感染と深く関係していることがわかっています。ピロリ菌は胃酸に強い性質を持っており、胃潰瘍の原因になるだけでなく、胃がんの発症リスクが増加することが報告されています。そのため、現在ではピロリ菌を除菌して胃潰瘍を治療したり、胃がん検診と併せてピロリ菌の検査を行う例が増えています。
また、上水道の整備が十分でなく、衛生状態が良くなかった時代に子ども時代を過ごした60代以上の方には、ピロリ菌に感染している人が多いことがわかっています。もし年齢が原因で胃の調子が悪いと感じたり、胃炎や胃潰瘍でお悩みの場合は、一度医療機関で相談し、ピロリ菌の感染がないか調べてみることをお勧めします。
クリンネス編集室
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