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2026

岐路に立つ食(3)AIが味を理解する日…

 生成AIや味覚センサーが極限まで進化し、広く普及した場合、はたして「味」は誰が作ることになるのでしょうか。食に関わる技術は、もはや「分析」や「判定」の段階を超え、たとえば30代の独身男性が好みそうな味を「提案する」段階に入りつつあります。
 もしAIが、個人の好みだけでなく健康や経済状態を踏まえ、最適な「味」を作り出し、料理法を提案し始めたら、食卓では何が起こるのでしょうか。
 帰宅後、冷蔵庫やキッチンの食材をスマホで撮るだけで、もっとも手間がかからず、その時の体調に適した料理のアイデアが瞬時に提示される。さらに「○○と××をレンジに入れて何分間温めてください。その後…」という形で、調理法まで音声で指示される。いずれは、全自動調理マシンが各家庭に標準装備される日が来るかもしれません。
 さて、こうした未来で作り出される「食」は、人類が長い時間をかけて築いてきた食文化にどのような影響を与えるのでしょう。科学技術が最適化や標準化を指向するのは自然な流れですが、多様性が文化を豊かにすることも間違いありません。AIは、「味の多様性」をどこまで再現可能なのでしょうか。技術の進化の先には、私たちにとって「味とは何か」という文化的かつ根源的な問いが横たわっているようです。

宮城大学 副学長 食産業学群 教授三石誠司

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