- 日替わりコラム
Tue
6/9
2026
「付箋ノート」が、看護師などの国家試験対策として注目を集めています。フリマアプリでは手作りの付箋ノートが2000~7000円で取引され、場合によっては参考書を上回る価格が付くこともあります。限られたスペースに要点を凝縮することで情報が整理され、隙間時間に繰り返し確認できる点に加え、合格者が試験範囲をどのように切り分け、どこを省き、どこに重点を置いたのかという「思考のプロセス」と「実際にその道を通過した人の痕跡」に価値が見出されているのです。
一方で、その効果には慎重な見方もあります。東大生の多くは付箋を使いません。貼る手間を非効率と捉えるからだそうです。また付箋でノートが埋まることで満足感を得てしまい、実際には理解の伴わない「やった気」に陥るリスクも指摘します。さらに、著作権や知的財産権の観点からは、教材や講義資料の内容をそのまま書き写している場合には問題となる可能性もあり、「個人の工夫」と「権利侵害」の線引きについて今後の整理が求められます。
付箋ノートはけっして完成された教材ではありません。自分なりに再編集し、理解へと落とし込む過程にこそ本質的な価値があります。合格者の思考の流れを手がかりにしながら、それを自分の学びへと再構築していくことが、より効果的な活用につながります。
ライター竹内悦子
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