- 日替わりコラム
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7/13
2026
近年、異物混入を理由とした商品回収の報道を目にする機会が増えています。消費者も、それでひとまず納得しているように見えます。しかし本来、商品回収とは「放置すれば同様の事故が高い確率で再発する」と判断される場合に取られる措置です。ところが実際に報じられる事例の多くは、単発の事故にとどまっています。
原因究明には一定の時間がかかります。しかし、対応の途中経過についてはほとんど報道されないため、その間にも事故の情報はネット上で広まり続け、風評被害や企業イメージの低下を招きます。一方で、企業が回収方針を発表すると、それまで過熱していた報道は急速に収まり、次第にその話題も取り上げられなくなります。回収には多額のコストがかかるにもかかわらず、企業が原因究明より回収対応を優先せざるを得ないのは、このような情報拡散や報道の構造が背景にあるのです。
しかし、本当に重要なのは、事故を起こした企業がどのような再発防止策を講じ、その結果として混入リスクをどこまで低減できたのかという点です。こうした本質的な情報が十分に報じられることは少なく、回収対応そのものが最良の対策であるかのように受け取られてしまいがちです。商品回収だけでは、真の異物混入対策とはいえないことを、改めて考える必要があります。
公益社団法人 日本食品衛生協会 技術参与佐藤邦裕
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