- 日替わりコラム
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8/10
2026
『桃太郎』の敵役といえば”鬼“。近年では、「鬼がかわいそう」「鬼がどんな悪いことをしたのか」といった論争も見られますが、個人的には、これは少し的外れな議論だと感じています。
鬼の語源は「隠(おん)」、それが訛って「おぬ」となったとされています。たとえば、雷や津波、地震、火事といった自然災害、あるいは霊的な存在や疫病など、人間の目には見えないものを目に見えるかたちで表したものが”鬼“なのです。つまり、鬼は「恐ろしいもの」「災いそのもの」を象徴する存在なのです。
では、『桃太郎』に込められたメッセージとは何なのでしょう。桃太郎のお供となる犬・猿・雉。この三匹は、それぞれ象徴的な意味を持つと考えられています。犬は仁義、猿は智慧、雉は勇気。これは『論語』にも記されている「智・仁・勇」という三つの徳です。『桃太郎』では、桃太郎がこれらの徳を兼ね備え、”鬼“という見えない脅威に立ち向かい、社会に貢献していくという、人としての理想像が描かれているのではないでしょうか。
桃太郎にはなれなくても、仁義や智慧、勇気を持った「誰かを支える存在」にはなれるはずです。混沌とした時代だからこそ、いま一度『桃太郎』の本当の意味に目を向け、前へと進んでいきたいものです。
桃太郎俳優®/桃太郎研究家®神木優
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