- 日替わりコラム
Tue
9/1
2026
先日、お葬儀でこんな出来事がありました。
式場に入りますと、タタタっと、孫娘さん2人がかけよって来てくれまして、お姉ちゃんは5歳くらい、妹ちゃんは3歳くらいでしょうか。
まず、お姉ちゃんが「おぼうさん、こんにちは」とペコリと頭を下げて元気いっぱいに挨拶をしてくれました。妹ちゃんはいつもお姉ちゃんのマネをしているのでしょう。続いて妹ちゃんも「おまんじゅうさん、こんにちは」と同じく元気いっぱいに挨拶をしてくれました。
その瞬間、私も含め、式場にいらした皆さまが可笑(おか)しくてたまらず、先ほどまで式場全体が大切な方を亡くされたという「悲しみ」の空気に覆われ、心が押しつぶされそうになっていたのに、みんなが「笑顔」になって、一瞬にして、明るく、和やかな空気に包まれたのです。
妹ちゃんとしては、「おぼうさん」という言葉に馴染みがなかったのでしょう。お姉ちゃんのマネをして、とっさに出てきた言葉が「おまんじゅうさん」だったのです。横にいたお姉ちゃんは、「ちがうよ~」と妹ちゃんのことを半分叱り、半分笑っているような感じで、近くにいらしたお母さんだけは、恥ずかしそうに、また、申し訳なさそうに何度も謝ってこられましたが、私は、かえって可愛いお子さま方の「仏さま」のような姿に、心からの感謝の気持ちをお伝えいたしました。
合掌
下野国 舎那殿壇 龍興寺 副住職阿波建多
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