- 日替わりコラム
Fri
10/2
2026
新米の季節です。今年はお米の価格が高い時期があり、「お米を買わずにパンや麺を食べている」「パンや麺があればお米はいらない」という声も聞かれました。確かにお米は日常食ですから、価格が高すぎると手が届かなくなってしまいますよね。
しかしながら、たとえば5kg4000円のお米は茶碗一杯あたり約50円です。これを高いとみるか安いとみるかは人それぞれですが、「私たちの環境維持費」や「私たちの食料安全保障費」が含まれていると考えれば、価格に対する印象も変わってくるのではないでしょうか。
水田は、雨水を一時的に貯留する「ダム機能」によって洪水の緩和や土砂崩れを防止するだけでなく、地下水の涵養(かんよう)、カエルやトンボといった生物多様性の保全、景観づくりなど、さまざまな価値を私たちの生活にもたらしています。
さらに、世界的な気候変動や有事などで輸入穀物が高騰したり貿易が停滞したりする可能性は小さくありません。私たちがお米を買うことは、同時に、お米の向こう側にある価値や安心への投資でもある——そんなふうに考えてみてはいかがでしょうか。私たちが国産米を食べ続けることは、確実に未来の私たちや子孫の食料安全保障につながるものと考えられます。
米・食味鑑定士/お米ライター柏木智帆
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