Kanbunken 環境文化創造研究所

COLUMN

- コラム

弊所発行の「月刊クリンネス」に掲載された
過去の連載コラムの中から、
テーマ別に選りすぐりの記事をご紹介します。

介護保険制度とお金(2)

介護問題研究家 中村和彦

要支援者へのサービス(その1) ※2013年7月時点の負担額

 介護保険サービスは、要介護者か要支援者の認定を受けた方が利用できます。ここでは比較的健康な要支援者が利用できるサービスを紹介しましょう。要支援者は近い将来、閉じこもり、うつ、認知症などにかかる可能性があり、その予防として介護保険サービスで支援していこうというものです。独り暮らしであまり外に出ず、寂しく生活している老親がいるという方は、まずは要支援の認定を受けてサービスを利用されるとよいでしょう。
 要支援1~2に認定されれば、次のようなサービスが利用できます。
 (1)訪問介護…調理や掃除などを要支援者と一緒に行い、自分でできるよう支援(自己負担約1200円/1回)。
 (2)訪問入浴…移動入浴車が訪問し、要支援者のできる範囲での入浴をお手伝い(自己負担約850円/1回)。
 (3)訪問リハビリテーション…専門家が訪問し、要支援者が自分で行える体操やリハビリを指導(自己負担約300円/1回)。
 (4)居宅療養管理指導…医師、歯科医師、薬剤師、歯科衛生士などが訪問し、薬の飲み方、食事など療養上の管理・指導(自己負担約350円~550円/1回)。
 (5)訪問看護…看護師が訪問し、介護予防のための療養上の世話や診療の補助などを実施(自己負担約550円~850円/1回)。
 このほか施設に通うサービスもありますので、次回に紹介したいと思います。
(2013年7月号掲載)

要支援者へのサービス(その2) ※2013年8月時点の負担額

 前回に続き、今回も要支援者が利用できる介護保険サービスについて紹介します。前回は、自宅に訪問してもらうサービスでしたが、今回は施設利用についてです。種類は「通い」と「入所」があります。
 「通い」では、通所介護と通所リハビリテーションがあり、通所介護はデイサービスセンターで食事、入浴などのサービスや、生活機能の維持向上のための訓練が日帰りで受けられます。費用は要支援1の方は約2000円、要支援2の方は約4200円です。通所リハビリテーションは、介護老人保健施設や病院で生活機能の維持向上のための訓練が日帰りで受けられます。費用は要支援1の方は約2400円、要支援2の方は約4800円です。
 「入所」には、短期入所生活介護と短期入所療養介護があり、生活介護は介護老人保健施設などに短期間入所して、食事や入浴、生活機能の維持向上のための訓練が受けられます。費用は要支援1で約450円~530円。要支援2で約560円~660円です。療養介護では、介護老人保健施設などに短期間入所して、医療や介護、生活機能の維持向上のための訓練が受けられます。費用は生活介護より100円ほど高くなっています。なお、入所の場合、30日以上連続して利用すると、31日目から全額自己負担となりますので、注意が必要です。
(2013年8月号掲載)

高額な自己負担額の軽減 ※2013年9月時点の負担額

 介護保険サービスを利用する場合、原則として利用料の1割※ を支払います。介護度認定によって区分された要支援(1、2)と要介護(1~5)の7段階において、1割負担で利用できる限度額が異なります。
 1か月の限度額を見てみると、最も軽度の要支援1の方は4万9700円で、自己負担は4970円となります。最も重度の要介護5の方は、利用限度額が35万8300円で、自己負担は3万5830円です。仮にこの利用限度額を超えてサービスを追加利用した場合、追加分は10割(全額)負担となります。自己負担額が高額になった場合、役所に申請すれば「高額介護サービス費」として還元されますので、一度相談してみるとよいでしょう。
 この高額介護サービス費は、利用者の所得に応じて4段階に分かれていて、次の金額を超えた場合に限ります。生活保護受給者や、世帯全員が市民税非課税で収入80万円以下の方は月額1万5000円、世帯全員が市民税非課税で収入80万円以上の方は月額2万4600円、市民税課税世帯では月額3万7200円となっており、払った合計額からこれらの金額を差し引いた額が返金されます。少し複雑ですが、高額になれば戻る金額も大きいので申請することをおすすめします。なお、申請から受給まで2か月以上かかることもあります。
(2013年9月号掲載)

※ 2018年8月から、所得により3割の負担

ホームヘルパーの費用 ※2013年11月時点の負担額

 在宅介護でよく利用されるのが、ホームヘルパーです。他人を家に入れたくないと利用されない方もいますが、良き協力者と思って利用してみてはいかがでしょうか。
 ホームヘルパーの役割には身体介護と生活援助があり、それぞれ料金が異なります。身体介護とは食事、入浴、排泄、体位変換、着替えや洗面、車いすへの乗降などです。費用は20~30分未満で254円、30~60分未満で402円、60~90分未満で584円。なお、通院のため車やタクシーへの乗降、病院での受診手続きは1回100円となります。
 一方、生活援助では、調理、掃除、ゴミ出し、洗濯、買い物、薬の受け取りなど、要介護者や家族が行うのが難しい家事をしてくれます。ただし、家具の移動や大掃除、ペットの世話や植木の手入れなど、介護とかけ離れたことは行いません。費用は20~45分未満が190円、45分以上が235円です。
 要介護3の方の場合には、デイサービスが1日7時間未満で814円、昼食代(500~600円)と合せても1400円程度ですから、ヘルパーを利用してデイサービスを減らすなど、費用を抑えるのにとても役立ちます。
(2013年11月号掲載)

食費・居住費の軽減 ※2013年12月時点の負担額

 ショートステイ(短期宿泊)や介護施設へ入所すると、介護費のほかに食費と居住費がかかります。介護費は介護保険で実質1割負担※ ですが、食費と居住費は全額負担となり、家計に大きくのしかかります。国の標準額として、たとえば食費は1日1380円(月4万1400円)、居住費はユニット型個室で1970円(月5万9100円)となっています。しかし、この2つの費用に軽減制度があることをご存じでしょうか。
 条件によって、軽減額が4段階に分かれており、最も軽減される第1段階に当てはまれば、食費は1日300円(月9000円)に、居住費はユニット型個室で、1日820円(月2万4600円)になります。第2段階の方では、食費は1日390円(月1万1700円)に、居住費はユニット型個室で、1日820円(月2万4600円)になります。
 第1段階とは、市区町村民税非課税世帯で、老齢福祉年金、または生活保護を受給している方のことです。第2段階は市区町村民税非課税世帯で、年金などの収入が年80万円以下の方となっています。
 介護費についても、あとで費用が戻ってくる高額介護サービス費(2013年9月号参照)という制度がありますのでご利用をおすすめします。なお、前回ご紹介したホームヘルパーの費用はあくまでも目安で、今回の食費や居住費も個々のケースで多少異なってきます。
(2013年12月号掲載)

※ 2018年8月から、所得により3割の負担

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