Kanbunken 環境文化創造研究所

COLUMN

- コラム

弊所発行の「月刊クリンネス」に掲載された
過去の連載コラムの中から、
テーマ別に選りすぐりの記事をご紹介します。

食生活を”少しだけ変えて”健康に

管理栄養士・野菜ソムリエ 篠原絵里佳

「時間のバランス」を整えよう

 健康的な食生活を送るためにポイントとなるのは、ふたつのバランスに配慮することです。ふたつのバランスとは、「時間のバランス」と「栄養のバランス」です。栄養バランスの良い食事でも、夜遅い時間に食べれば健康を維持することは難しくなりますし、時間のバランスを整えても、栄養のバランスが悪ければ健康的とはいえません。ときどきバランスが乱れるぶんには問題ないのですが、乱れた状況が「習慣」になると、健康維持が困難になるのです。
 時間のバランスとは欠食をしたり夜遅い時間に食べることなく、1日3食をできるだけ同じ時間に食べることですが、24時間眠ることのない現代ではなかなか難しいため、夜遅い時間に食べざるを得ないときには食べ方に工夫が必要です。遅い時間の夕食は、2分割にするのがお勧めです。1回目の夕食は17~18時頃に主食となるごはん(おにぎり等)や蕎麦などを食べ、2回目の夕食は主食を食べずにおかずを食べるという具合です。おかずは、脂質が少なくヘルシーなもの(ポトフやスープ、煮物、鍋等)がよいでしょう。
 時間のバランスが乱れている方は、バランスに配慮する日を今よりも増やすようにしてみます。まずはこの週末から、始めてみてはいかがでしょう。
(2019年1月号掲載)

「バランスの良い食事」のチェック方法

 健康的な生活を送るためには、バランスの良い食事が大切です。
 バランスの良い食事とは、生きていくために必要な5大栄養素を過不足なくとれる食事です。5大栄養素とは、エネルギー源となったり体の成分になる「3大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質)」と、3大栄養素の働きをサポートしたり体の調子を整える役割の「ビタミン、ミネラル」です。つまり、3大栄養素はビタミンやミネラルのサポートがなければエネルギーとして使うことができず、体の成分にもなれません。また、ビタミンやミネラルも、サポートする3大栄養素がなければ体内で働くことができません。栄養素は、それぞれが助け合いながら働いているのです。
 これらの栄養素をバランスよくとるためには、(1)ご飯やパン、麺などの「主食」、(2)肉・魚・卵・大豆製品が主材料となる「主菜」、(3)野菜、海藻、きのこ、芋、豆が主材料となる「副菜」を揃えて食べることが大切です。(1)、(2)、(3)の3種のお皿を揃えるように心がけましょう。たとえば牛丼は、(1)の主食「ご飯」、(2)の主菜「牛肉」がとれるメニューですので、(3)の副菜となる「ほうれん草のお浸し」や「具だくさんの豚汁」などを追加します。パズルのように(1)~(3)の3種の皿が揃っているかのチェックを習慣にして、足りないものは補う工夫をしましょう。
(2019年3月号掲載)

朝食のすすめ

 みなさんは毎日、朝ご飯を食べていますか。朝食は生活習慣病を予防し、心身の健康を維持するためにも欠かせないものですが、朝はお腹が空いていないなどの理由から、朝ご飯を食べない人が増加しています。
 朝ご飯を食べないと、昼食後と夕食後の血糖値が急上昇することが報告されています。朝食抜きを習慣化することで、肥満や糖尿病、脂肪肝を発症するリスクが高まります。また、私たちは就寝中もエネルギーを消費していますので、朝は体内のエネルギーが少なくなっています。朝ご飯を食べることで午前中のエネルギーを補うことができ、仕事の効率が上がりますし、集中力も高まります。
 朝食で魚、肉、卵、大豆製品、乳製品などからたんぱく質をとれば、代謝も高まり太りにくい体が作られますし、夜にメラトニンという眠りのホルモンも作られやすくなります。また、朝食をとることで、便通も整います。朝はお腹が空かないという方は、前日の夕食の時間や食事の内容を見直してみましょう。9時以降の夕食は、消化の良いものを腹八分目にとどめ、就寝時に少しお腹が空いているくらいの腹具合が、朝食を美味しく食べる目安です。
 朝食は健康の第一歩。習慣がない方は、ヨーグルトやバナナなどの果物を、少しずつでも「朝、食べる」習慣を身につけるようしましょう。
(2019年5月号掲載)

「ベジファースト」で健康に

 食事のときに「野菜から食べる」ことをベジタブル・ファースト(ベジファースト)と呼び、肥満や生活習慣病の予防法としてすすめられています。野菜に限らず、海藻やきのこなど、食物繊維が多いものを最初に食べることが健康によいとされています。
 食事をする際、特に糖質が豊富なものを食べると、血液中のぶどう糖の量(血糖値)が上昇します。このとき、血糖値が急激に上昇すると、肥満や糖尿病などの生活習慣病リスクとなるため、血糖値は緩やかに上昇させることが大切です。
 糖質は生命を維持するためには欠かせない成分ですので、毎食、必ずとらなければなりません。大切なのは、血糖値を緩やかに上昇させるように食べることですが、その際に役立つのが食物繊維です。食事の最初に食物繊維をとり入れることで、糖の吸収速度が遅くなり、血糖値を緩やかに上昇させることに繋がるのです。食物繊維が豊富な副菜を食べ、次に肉・魚・卵・大豆製品等の主菜を食べ、最後に主食を食べることが理想的な食べ順です。また、主食を食物繊維が豊富な発芽玄米や大麦や雑穀入りのご飯、ライ麦パンなどにすると、糖質と一緒に食物繊維がとれるのでおすすめです。
 朝食を食べること、毎食よく噛んでゆっくり食べることも、血糖値の上昇を緩やかにします。血糖値の上昇を緩やかにする食習慣を心がけましょう。
(2019年7月号掲載)

減塩の秘訣は「美味しく食べる」

 健康のためには、塩分摂取量を減らすことが大切です。1日の摂取目標量は男性8グラム未満、女性7グラム未満ですが、男性2.8グラム、女性2.1グラムも多く摂取しているのが現状です※1 。
 食塩は、調味料からとるものと塩蔵品※2 や加工食品など食品の中に含まれているものがあります。ご家庭で料理をされる方は、調味料を減らす工夫をしてみましょう。すべての料理を薄味にすると物足りなさを感じるため、一品はお好みの味付けで、そのほかの品は薄味を心がけて味にメリハリをつけます。野菜のようにうま味や甘みのある食材は、薄味で調理することが美味しく食べることにもつながります。
 調味料はうま味を引き出す程度の少量にし、ほかの食材のうま味成分と合わせて調理します。かつお節や肉、魚、きのこと一緒に調理すれば、それらに豊富なうま味成分と野菜のうま味成分との相乗効果で美味しさが引き出されます。素材を大きめに切れば咀嚼したときに口の中でもうま味が広がりますし、香味野菜と一緒にいただくのもお勧めです。
 「ながら食べ」は味を感じにくく、食べ過ぎの原因にもなりますので、食事のときは食べることに集中しましょう。どんな味の料理なのか、うま味があるのか、酸味があるのか、甘みがあるのか、そんなことを感じながら、素材と向き合って食べることも減塩につながります。
(2019年9月号掲載)

※1 平成29年国民健康・栄養調査結果より
※2 食べもので、特に腐敗しやすいものを長期保存や味付けために塩に漬けておいた食品

たんぱく質をしっかりとって健康に

 健康的な生活を送るためには、3大栄養素の炭水化物、脂質、たんぱく質をバランスよくとることが大切です。これをエネルギー産生栄養素バランスといい、生活習慣病や肥満を予防するのに役立ちます。これらのなかで不足しやすい栄養素といえば、「たんぱく質」です。特に、ラーメンやパスタ、うどん、日本そばといった麺類やサンドイッチなどのパン類を食べるときには、たんぱく質をとる工夫をしましょう。
 たんぱく質が豊富な食品は、肉、魚、卵、大豆、乳類です。もちろん、野菜や海藻などでビタミン、ミネラル、食物繊維も追加します。麺類のときは、卵やワカメ、野菜をトッピングしたり、サンドイッチのときは卵やチーズ、トマトなどがサンドしてあるものを選び、牛乳やヨーグルトを追加しましょう。ファストフードでは、ハンバーガーよりたんぱく質豊富なチーズバーガーを選び、サラダを追加するのもよいですね※ 。
 たんぱく質は骨や血液、筋肉、内臓を作ったり、肌や髪、爪なども作りますので、不足すれば貧血、骨粗鬆症、筋肉量の低下のリスクとなり肌荒れなどの見た目の老化も招きます。また、酵素や抗体、ホルモンといった体の調子を整える物質も作りますので、不足すると代謝が落ちて太りやすくなったり疲れやすくなるなどの不調を招きます。毎食必ず主菜でたんぱく質をとって、健康的な生活を送りましょう。
(2019年11月号掲載)

※ ファストフードチェーンによってはメニューに牛乳もあるため、ハンバーガー類と一緒に飲むのも、たんぱく質を補うためにはよい

  • 全て
  • 感染症
  • 健康
  • いきもの
  • 食品
  • 暮らし

ACCESS

- アクセス

事業所

〒275-0024
千葉県習志野市茜浜1-12-3
ライフ・クリエーション・スクエア内BMSA・環文研共同研究棟1階

Google Map

本部

〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-11
アグリスクエア新宿11階

Google Map
お問い合わせはこちら トップへ