イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

COLUMN

- コラム

「月刊クリンネス」に掲載された
過去の連載コラムの中から、
テーマ別に選りすぐりの記事をご紹介します。
(執筆者や本文の情報は執筆時のものです)

今日から始める!片づけ入門

横浜Tキューブ・スタイル代表 片づけセラピスト 藤岡聖子

なぜ片づけられないの?

 「もったいない」という言葉をよく聞きます。その本当の意味を考えたことはありますか。この言葉は戦後まもなく生まれ、本来は「ものがないから大切に使おう」という意味でした。しかし、今はどうでしょうか。バブルがはじけて必要なものはすでに手にしている「もの余り」の時代。使いもしないのにもったいないと所有していますが、本当にもったいないのは、”使われないこと“ではないでしょうか。ものは使おうとすれば、ずっと使えます。使うかどうかは、あなた次第なのです。
 3年間も読まずに埃をかぶっている本は、もう読まないのです。読みたいと思ったら図書館で借りればよいでしょう。もしその3年の間にリサイクル店に置かれていたら、いったい何人の人がその本を読むことができたでしょうか。読まれてこそ、本は本の使命を果たすのです。あなたの家にあることが、本にとっては「もったいない」ことではありませんか?たしかに、ものがあれば幸せという時代がありました。しかし今は量から質の時代への転換期です。女性のお化粧や洋服も、ナチュラルが主流に変わりました。幸せとはなんでしょう。本当に大好きなものだけに囲まれた生活は、穏やかで幸せなときを運んでくれます。遠くのパワースポットに行くのもよいですが、自宅をパワースポットに変えるほうが、何倍も運気が上がると思います。
(2015年3月号掲載)

片づけの基本は「すべて出す」

 テレビや雑誌で見る”お部屋片づけのビフォア・アフター“は大好きだけれど、自宅の景色は変わらないという人はいませんか。がんばって片づけても、それを維持している人は100人中、1人か2人です。メディアで紹介された収納グッズを使っているだけで満足していませんか。しかし、それは整頓しているだけなのです。ただ整頓しているうちは、部屋は片づきません。まず始めは整理です。あなたにとって必要なものの量はどれくらいでしょう。必要と思っているものは、本当に必要ですか。人は収納されていると、必要だと錯覚します。いつか使える、どこかで使うと思うかもしれませんが、それはいつ、どこで使うのでしょうか。
 片づけは「整理・収納・整頓」の順番で進めます。整理するためには「すべて出す」が基本です。所有している量を把握し、必要なものだけを残します。残す基準は、「今使っているかどうか」です。使えるかどうかではありません。使わないのに持っているのは本当にもったいないので、使う人に回しましょう。1年間使っていないものは、今後もほぼ使いません。あったら便利と思っても、押入れの奥から出すのが面倒で、ほかで代用しているならば、それはいらないものです。
 「捨てるのは心が痛む」と思うなら、今後は無駄な買い物をしないと誓い、「ありがとう」の言葉とともに手放しましょう。
(2015年5月号掲載)

デスクの整理術~まずは自分の机から

 片づけの基本は、「すべて出し、今使っているものだけにすること」です。
 会社での余分な文具は、管理部門に返却しましょう。これを全社で実施すればかなりの経費が浮くはずです。次に右上の引出しに文具類をまとめます。トレイで仕切り、出し入れしても中身が動かないように工夫します。2段目は私物入れです。名刺や電子機器、手帳やこまごまとしたものもここに入れましょう。3段目はファイル類の場所です。現在進行中の仕事文書や参考資料を入れます。中央浅めのトレイは普段は空にしておき、離席時の一次保管に使いましょう。
 誰もが使う資料や書類は個人で持たず、誰でも見ることができる棚に移動し、重要書類は鍵の掛かる場所に保管します。個人の机にしまってしまうから、他の人が見ることができずにコピーをとることになるのです。本人がいないために、取引先の質問に答えられないのは本末転倒です。「ナレムコの統計」では、1年以内に作成した書類を見るのが99%。逆に言うと、1年以上前の書類を見るのは1%ということです。たった1%のために、大量の書類を持つ必要は限りなく低いと考えましょう。
 ものは、あればあるだけ”探しもの“で仕事の効率が落ちるリスクは大きくなります。法定年限のある書類は保存箱で管理し、データで保管したものについては、紙媒体は処分しましょう。
(2015年7月号掲載)

忙しい朝を、ラクに楽しく

 お宅の朝食は、パン食ですか、ご飯食ですか。そのどちらでも、今すぐ便利に始められる収納法が「朝食セット」です。これは、毎日食べる食材、たとえばパン食ならバター、ジャム、ヨーグルト、チーズ、ハムなど、ご飯食なら、のり、納豆、漬物、つくだ煮などを、トレーにまとめて冷蔵庫に入れておき、朝食時にトレーごと出す方法です。あとはパンとコーヒーやご飯とみそ汁を出せば、家族は自分の好きなものでいただくことができます。
 このように、使うものをグループ化しておけば、子どもに「あのジャム取って、このジャム取って」と言われて、その度に席を立つこともありません。キッチンとダイニングを行ったり来たりする無駄な行動も減るので、時間にも心にも余裕をもつことができます。
 さらに楽になるのは、冷蔵庫の掃除です。大きな間仕切り板を出して洗うのは大変なことです。ジャムや漬物はべたべたして冷蔵庫が汚れがちですが、トレーならばさっと簡単に洗えて衛生的です。
 古新聞と紐とはさみも、同じようにグループ化しておくと、収納してある場所から一歩も動かずにまとめることができます。家に数多くあるはさみですが、使用目的を考えて分散させるのも、家事を楽にする方法のひとつです。
(2015年9月号掲載)

手放せない服

 着物や毛皮のコートを手放せないというのは、よくある話です。着ているのかというと、着る予定はないという方も多いと思います。では、何のために所有しているのでしょう。「高かった」、「もったいない」などがその理由かもしれませんが、服は流行が過ぎたらどんなに綺麗でも着なくなるので流行っているうちに着倒すかリサイクルします。海外へ寄付するか古布(こふ)に出すのもよいでしょう※ 。古布もただ捨てられるわけではなく、工業用の油を拭くなど命をまっとうして処分されます。あなたの服は命をまっとうしていますか。服は、着てこそ輝くのです。では自分が輝く服はどんな服でしょう。自分にあった色や骨格に合う服をご存知ですか。好きな服が似合うとは限りません。
 「服を1着買ったら、1着処分すること」とよく言われますが、実際には難しいでしょう。増やさないコツは、シーズン中に買った数をカウントすることです。そして次の衣替えのときに、その枚数分を減らします。クリーニングしたのだからと仕舞い込むから、数年後にタンスが溢れてしまうのです。家賃はただではありませんし、持家でも固定資産税は払っています。スペースはコストです。
 服に埋もれているタンス部屋が、あなたの趣味の部屋に変わったとしたら、どれだけあなたが輝くでしょうか。人生は選択なのです。
(2015年11月号掲載)

※ 地域により、古布の回収を行っていない自治体もある

「親に片づけてほしいとき」の注意点

 シニア世代の方々は、もののない時代から高度成長期に入り、ものが多ければ幸せという時代を経てきました。今は量から質へと変化していますが、まだ以前の思考が抜けずにいる方も多いようです。親の顔を見るたびに「ものを捨てたら?」と言っていたある方は、玄関をまたがせてもらえなくなったそうです。親には親の歴史と価値観があり、子どもとはいえ、価値観を押しつけられるような言動は受け入れがたいのです。多くの子どもは、親の健康や安全を考えて言っているのですが、なかなかうまく伝わりません。もちろん親も、なんとかしなければと思っていますが、正面切って正論で押されれば反発もしたくなります。
 そこで、まずは親の想いを「聴く」ようにしましょう。ものには1つひとつに思い出があり、その想いを聴いてもらうだけで気がすむことがあります。次に「捨てる」という言葉は使わないこと。拒否反応が起きないように「手放す」という言葉を使います。親子は関係が近いだけにぞんざいな言葉を使いがちですが、丁寧に聴く耳を持つことが、初めの1歩です。また、誰か使える人がいないかどうかも、考えます。もらってくれる人(子どもでもよい)がいると手放せることも多いのです。「どうぞご自由にお持ちください」と家の前に置いておき、それでも残ったものは、誰も欲しくないのだと諦めがつきやすいはずです。
(2015年12月号掲載)

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