Kanbunken 環境文化創造研究所

COLUMN

- コラム

弊所発行の「月刊クリンネス」に掲載された
過去の連載コラムの中から、
テーマ別に選りすぐりの記事をご紹介します。
(執筆者や本文の情報は執筆時のものです)

リバウンドしないダイエットのために

管理栄養士・野菜ソムリエ 篠原絵里佳

「食べること」が成功の鍵

 リバウンドしないダイエットのポイントは、「食べること」です。食べないダイエットはリバウンドするばかりでなく、筋肉量の減少や肌荒れなどの老化を招く一因になったり、健康を害することにも繋がります。
 たとえば、ある人が1日に2000キロカロリー分の食事をしていたとします。体内に入った2000キロカロリーのエネルギーは、心臓を動かす、呼吸をするなど、生命を維持するため(基礎代謝)に約7~8割を使い、残りのエネルギーは、歩いたり走ったり家事をするなどの体を動かすエネルギー(活動代謝)に使われます。ダイエットのために食事を1200キロカロリーに減らすと、急激にエネルギーが減ることで体は危機を感じ、それに対応した体を作ろうとします。つまり、基礎代謝を落として少ないエネルギーでも生きられるような体、エネルギーを消費するよりもため込む体になってしまうのです。
 ダイエットをするためには、すべての栄養素を過不足なくとるバランスの良い食事をすることが大切です。栄養素は互いに協力し合って体内で働くため、必要なすべての栄養素が揃うと、代謝が上がり健康的に美しくダイエットをすることができます。主食、主菜、副菜を揃え、この「3種類のお皿」を意識して食べることがリバウンドしないダイエットへの大きな一歩となるのです。
(2020年1月号掲載)

代謝を上げる食事法

 リバウンドしないダイエットのためには、栄養素をしっかり吸収して、しっかり使うことが大切です。使えなかった栄養素は体脂肪として蓄積されますので、栄養素を使える体にしなければなりません。これを「代謝のよい体」といい、健康維持や美しさの条件でもあります。
 代謝のよい体にするためには、主食(ご飯、パン、麺)、主菜(肉、魚、卵、大豆製品)、副菜(野菜、海藻、きのこ、芋、豆)の揃ったバランスのよい食事を心がけましょう。なかでもタンパク質が豊富な主菜は、毎食しっかりいただきましょう。主菜に豊富なタンパク質は、朝食を抜いたり外食や弁当を購入したときに不足しやすい傾向があります。
 タンパク質は、糖質や脂質をエネルギーとして利用する際に必要な酵素の材料になりますので、不足すればエネルギー消費が上手くいかなくなり、太りやすくなります。同じく、ビタミンB群もエネルギー消費をするときに酵素とペアになって働きます。ビタミンB群は肉や魚、大豆製品、乳製品に豊富ですので、やはり主菜を食べることが大切です。
 鉄をしっかりとることも、ダイエットを成功させる秘訣です。鉄が血液となって酸素を全身に運ぶことで、エネルギーが消費されるからです。鉄は不足しやすい栄養素のひとつで、赤身肉、魚、貝類、鶏卵、大豆製品、海藻、青菜に豊富ですから、意識的にメニューにとり入れましょう。
(2020年3月号掲載)

おやつとの上手なつき合い方

 ダイエット中でもおやつは食べたい、甘いものが好物で止められない、という方も多いのではないでしょうか。食べたいものを我慢するダイエットではなく、上手に食べることがダイエットを継続させて成功するためのポイントです。
 おやつを食べたい衝動にかられたときに見直したいのが、食事の量です。ごはんなどの主食を減らしすぎていないか、肉や魚、卵などの主菜(おかず)を減らしすぎていないかを見直しましょう。
 おやつを食べるときのポイントのひとつめは、食事で不足しているものを選ぶことです。ヨーグルトやチーズなどの乳製品、果物は毎日とりたい食品ですので、おやつに食べるのもお勧めです。ポイントのふたつめは、ただ甘いだけのものではなく、ビタミンやミネラル、食物繊維が含まれているものを選ぶこと。ナッツ類や高カカオチョコレート、ドライフルーツを食べたり、おやつと一緒に牛乳や豆乳を飲むことで代謝を上げる栄養素をとることもできます。ポイントの3つめは、食べる時間を決めることです。何かをしながらダラダラと食べると血糖値の高い状態が長い時間続くことになるので、時間を決めて食べることは重要です。よく噛んで味わって食べながら、好きなおやつを賢くとり入れましょう。
(2020年5月号掲載)

アルコールとの上手なつき合い方

 ダイエットを阻む嗜好品といえば、アルコールがあります。わかっていても、お酒好きな人にとって禁酒は辛いもの。アルコールを楽しみながらのダイエットでは、どのようなお酒を飲むか、どのくらいの量を飲むか、おつまみに何を食べるかの3つがポイントになります。
 太りやすいのは、糖質が多いお酒です。ワインや日本酒、ビールといった醸造酒が挙げられます。ウイスキーやブランデー、ウォッカ、焼酎などの蒸留酒は糖質がほとんど含まれていないのでお勧めですが、甘いリキュールやジュースで割ると糖質が増えてしまいますのでご注意を。また、お酒と同じ量の水を飲むことも大切です。アルコールの代謝に使われる水分の補給と、飲み過ぎを予防するためにも守りたい習慣です。
 お酒は翌日に残らない量にとどめ、飲んだ翌日は休肝日にしましょう。一緒に食べるおつまみは豆腐や刺身など、脂質が少なくたんぱく質がたっぷりの食品を。アルコールの代謝に必要なビタミンB1が豊富な枝豆やそら豆、ぬか漬けもよいですね。締めのラーメンは糖質と脂質が多いために控えたい食べものですので、代わりにヘルシーでビタミンやミネラル、水分もとることができる味噌汁はいかがですか。
 「ダイエット=健康的な食事」は一生続けていくものですから、嗜好品とも上手につき合う方法を身につけましょう。
(2020年7月号掲載)

体内リズムを整える

 ダイエットというと、糖質や脂質のようなカロリーの高い食べ物に注目しがちですが、体内リズムを整えることも大切です。そのためには、1日3食をきちんと食べることが基本になります。
 私たちの体に備わっている体内時計は、生活している24時間とズレが生じます。朝食を食べることでそのズレがリセットされ、体内リズムを整えることができるため、なるべく毎日同じ時間に食べることが大切です。朝食をとることで便通が整ったり、昼食や夕食時の血糖値の急上昇を抑えることもできますので、ダイエットが成功しやすくなります。また、朝食をとることで、夜間に”眠りのホルモン“といわれるメラトニンが分泌されやすくなり、眠りの質も向上します。脂肪分解作用のある成長ホルモンは睡眠中に分泌されるので、眠りの質が良いとダイエットもしやすくなります。
 夕食は、遅くても21時頃までに食べ終えることが重要です。夜遅い時間に食べると血糖値が上昇しやすくなるうえ、カロリー消費もしにくくなるため、体脂肪の増加を招きます。どうしても時間が遅くなってしまうときは、夕食を2分割して食べましょう。たとえば18時頃、終業時間を過ぎたり仕事の区切りがついたタイミングでおにぎりなどの主食を食べ、その後、夕食でおかずだけを食べる、といった具合です。
(2020年9月号掲載)

「運動と睡眠」で太りにくい体に

 食欲の秋ですが、リバウンドしないダイエットには、適度な運動や十分な睡眠をとることが食事と同じくらい大切です。
 適度な運動では、できるだけ日常生活での活動量を増やすことがポイントです。運動以外の日常生活での身体活動をNEAT※1 といい、肥満者と非肥満者のNEATを比べると、肥満者の方が座って過ごす時間が164分多く、この時間を立位・歩行活動で過ごすと1日352プラスマイナス65kcalのエネルギーを消費できるとの報告もあります※2 。まずは座って過ごす時間を減らし、その時間を立って過ごしたり歩く時間に変えてみましょう。また、通勤時に階段を利用したり遠回りをして帰宅するなど、体を動かす時間を意識的に作ることも効果的です。
 睡眠不足も太りやすくなるという報告があります。適切な睡眠時間は人によって異なりますが、さまざまな研究から7~8時間が理想的で※3 、短くても長くても肥満になるリスクが高いといわれます。その理由として、食欲を抑えるホルモンの分泌量が減り食欲を増加させるホルモンの分泌量が増えることや、日中の活動量が減ることなどが挙げられます。
 1日3食いただくこと、夜遅い時間の食事を控えること、バランスの良い食事をとること、そして適度に体を動かし十分に眠ることは、太りにくい体作りとなるだけではなく、心身の健康維持にも繋がります。
(2020年11月号掲載)

※1 Non-Exercise Activity Thermogenesis の略。非運動性活動熱産生
※2 A NEAT Way to Control Weight? Eric Ravussin Science Vol307,Issue5709,pp.530―531 28 January 2005
※3 Tahen S,et al.:PLoS Med.,1(3):e62. Epub 2004

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